講演会ご案内 

 毎月の開催予定をお知らせします。会員にはメールでお知らせします。

講演会参加費 会員 1,000円、一般 2,000円    交流会参加費 3,000円

(日時・場所・講師は変更になる場合があります、事前にご確認ください。) 

 

危機管理研究会の講演会  どなたでもご参加いただけます。 

 

第66回ご案内 

日時 : 平成30年6月29日 (金) 18:30-20:30 終了後、交流会を行います。

 

場所 :  PORTA神楽坂ビル(東京理科大学同窓会館)03-3260-0725

      東京都新宿区神楽坂2-6-1 

                最寄駅:JR飯田橋駅徒歩5分、地下鉄有楽町線飯田橋駅徒歩2分

 

講師 : 川上 高司 氏  

     拓殖大学海外事情研究所 所長教授 (当会顧問)  

 

演題 : 「米朝会談後のゆくえと日本」

 

講演概要:6月12日に米朝首脳会談が予定されているが、その後の地政学的リスクを解明する。

     思い起こせばベルリンの壁が崩壊後東西ドイツは一気に統一へ向かった。

     今回、米朝首脳会談後に朝鮮戦争が平和条約に切り替われば国連軍は解体され、在韓米軍

     も撤収に向かうかもしれず、日本へおよぶ影響ははかりしれない。

     戦後初めての国家的危機を日本はどう乗り切るのか。

 

事前資料

講師の川上先生(当会顧問)より25日夕刊フジ原稿を頂きました、以下。

 

緊迫する世界④

米国の最後通牒-北朝鮮を生かすも殺すも中国次第!-

トランプ大統領が金正恩に最後通牒を突きつけた!

 

 「完全かつ不可逆的な非核化(CVIS)でやらない場合は北朝鮮を先制攻撃する」という宣言である。我々は米朝のジェットコースターのような駆け引きに一喜一憂しているのであるが、これをどう読むか-。

北朝鮮や背後で影響力を強める中国のペースにはまらず、「完全な非核化」を突きつけたわけで、「オールインワン」である。もし、北朝鮮が核・ミサイル実験をした場合には、即、軍事攻撃となろう。

それを解く鍵は意外にも米中関係にある。

 米国は、北朝鮮と「非核化」交渉を行う一方で、中国と熾烈な貿易戦争を展開している。

 米国の2017年の対中貿易赤字は3752億ドル(約41兆1369億円)と、全体の半分近くを占めている。ドナルド・トランプ大統領は3月1日、安価な鉄鋼・アルミニウムの輸入に対する報復関税を課す方針を表明。中国は米国からの農作物の輸入量を削減すると応じた。米中貿易戦争が勃発する恐れが世界を揺さぶった。

 ところが、スティーブン・ムニューチン財務長官は5月20日、「中国への追加関税発動を保留する」と述べ、500億ドル(約5兆4820億円)分の中国製品に高関税を課す制裁案をひとまず棚上げにした。

 さらに、ドナルド・トランプ大統領は、米韓首脳会談(22日)の会談冒頭、中国の習近平国家主席が求める中国通信機器大手「中興通訊」(ZTE)への制裁緩和に前向きな姿勢をみせた。

 まさに、戦う前に米国がリングから降りたのである。「棍棒(こんぼう)外交」を看板とするトランプ氏が、なぜ、このような屈辱的な方向転換を行ったのか。そこには、中国との熾烈な戦いの末、妥協せざるを得ない事情があった。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は5月7、8日、中国・大連で習氏と2回目の首脳会談を行った。その後、北朝鮮は16日、米国の提示する大量破壊兵器廃棄の「リビア方式」に不満があるとして、米朝首脳会談の開催を再考すると態度を変えた。北朝鮮が高飛車に出たのは、中国のバックアップがあったからだと考えられる。

 トランプ氏は、有利な条件で北朝鮮の「完全非核化」を行うことで歴史的会談を成功させ、外交上の得点が挙げられると皮算用をしていた。トランプ政権は仕方なく、「リビア方式はモデルとしない」といったん譲歩し、対話の継続を示唆した。

 そして、米中は前述のように貿易戦争を「一時休戦」し、トランプ氏は22日、「(北朝鮮の)非核化方式はオールインワン方式がいい」と発言、つまり「リビア方式でやる」と宣言した。

 明らかに、米国が中国と貿易で譲歩し、北朝鮮の非核化交渉を有利に進める取引を行ったと考えられる。

 米国が貿易交渉で中国に譲歩した背景は、トランプ政権内での「親中派の勝利」が大きい。ムニューチン氏や、ウィルバー・ロス商務長官ら「親中派」が、ロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表や、ピーター・ナバロ通商製造政策局長ら「対中強硬派」を押さえ込んだ。

 トランプ氏としては「米朝首脳会談の成功」が最優先なのである。中国に制裁で譲歩するが、北朝鮮の「完全非核化」へ最大限の圧力を加えた形だ。

北朝鮮の背後で影響力を強める中国のペースにはまらず、「完全な非核化」を突きつけたトランプ流の「棍棒外交」である。協力を求めた。トランプ氏は「習氏は、世界クラスのポーカー・プレーヤーだ」と評し、米中間で「貿易」と「北朝鮮」のディール(取引)が行われている。

トランプの最後通牒に習近平がどうでるか-。北朝鮮を殺すも、生かすも中国次第。そこに鍵がある。