第59回 「ハワラ」の問題点と規制上の問題

平成29年8月30日(水) 18:30~20:30 ポルタ神楽坂ビル7F

概要

9.11米国同時多発テロ事件以降、米国を中心とした国際社会によるテロ資金凍結の取組により国際テロリスト組織は銀行間取引が困難となった。しかし、一部のテロ組織は、いまだに世界中で資金調達、資金移動を行っている状況がうかがえる。その背景には、「ハワラ」と呼ばれるイスラム社会で発達した地下送金システムの存在がある。ハワラを使った資金移動額は年間数千億ドル以上に上るといわれ、しかも、ハワラを合法的システムとして経済活動に組み込んでいる国もあることから、国際社会としてはこれを全て禁止することは困難である。

日本では、「テロ資金供与防止条約」の締結など積極的な防止策を講じてテロ組織の資金を絶つための努力を重ね、2009年には「資金決済に関する法律」を制定して銀行以外の登録資金移動業者からの少額送金を可能にし、善意の出稼ぎ外国人労働者が合法的に送金できるようになった。今後の課題として、一部の国や地域においてはその国や国民の経済活動を支えているというハワラの実態を把握した上で、テロリストの資金送金手段を奪っていく効果的な取組を進める必要がある。 

 

桐ケ谷 政行 氏  神奈川県警察

懇親会にご参加の皆様

撮り直しても顔を隠すのはなぜ?

 

 

論文・投稿

 

「ハワラの問題と規制上の課題」平成29年「警察政策 第19巻」(立花書房)

「危機管理の視点を政策に」平成28年「自治体政策への提言 編者:今川晃」(北樹出版)