第39回 国連安保理決議をめぐる北朝鮮の外交政策

ロシアや中国に限らず、広く中東やアフリカも含めた北朝鮮の外交政策を論じる

平成27年6月2日(火) PORTA神楽坂 18:30~20:30

 

宮本 悟 氏 (みやもと さとる)


聖学院大学 基礎総合教育部 特任教授 (政治学博士) 

同志社大学法学部卒。

ソウル大学政治学科修士課程修了〔政治学修士号〕。

神戸大学法学研究科博士後期課程修了〔博士号(政治学)〕。

日本国際問題研究所研究員、

聖学院大学総合研究所准教授、

聖学院大学基礎総合教育部准教授

専攻は、比較政治学、国際政治学、政軍関係論,安全保障論,朝鮮半島研究


聴講風景

公演中の宮本先生

おわりに

  • 北朝鮮は国際的には決して孤立しているとは言い難い。もちろん貿易規模も小さいし、韓国との競合では負けているかもしれない。また韓国は北朝鮮が孤立していると宣伝している。しかし、国交締結国は国連加盟国の6分の5近くに至り、台湾よりも多く、しかも国連加盟国なのである。

     

  • しかし、現在では、国連安保理決議によって北朝鮮は制裁を受けている。それが孤立イメージをアップさせているかもしれない。しかし、国連安保理制裁決議が守られているのかというとそうでもない。

     

  • 冷戦時代に武器貿易の長い歴史を持っている。これらは北朝鮮が武器を輸出する能力があるだけではなく、相手国に需要があるためである。従って、輸出するものは、その国の需要によって変わってくる。特に中東・アフリカが多い。中東ではシリアやイエメン、アフリカではエチオピアなど紛争を抱えている国々を注視する必要がある。

     

  • ただし、国連安保理決議以降、中東での活動は目に見えて少なくなってきた。その代わり、増えているのがアフリカである。アフリカの経済発展につれ、北朝鮮製の武器輸入も増える可能性がある。北朝鮮製の武器や軍事サービスは安い上に、比較的性能が良い。国連安保理決議を無視して輸入するだけの価値がある。それが結局は、北朝鮮を国際的に孤立させないようにしているのである。

     

     

    〔著書〕

    『北朝鮮によるミサイル発射と日朝交渉の矛盾をどう解くか? 宮本悟 / 朝鮮半島研究』(2014811日 SYNODOS電子マガジン)。

    『北朝鮮ではなぜ軍事クーデターが起きないのか?:政軍関係論で読み解く軍隊統制と対外軍事支援』(潮書房光人社,201310月)。

    〔共著〕

    中川雅彦編『朝鮮社会主義経済の現在』(アジア経済研究所,20093月)。


    〔論文〕

    「千里馬作業班運動と千里馬運動の目的―生産性の向上と外貨不足―」『現代韓国朝鮮研究』13(201311)pp.3-13

    「朴槿恵政権による南北交流政策」 『アジ研ワールド・トレンド』第196(20136)pp.9-13

    「中朝関係が朝鮮人民軍創設過程に与えた影響」 『韓国現代史研究』第1巻第1(20133)pp.7-29

    など。  


懇親会風景

懇親会でも先生を囲み熱心な会話が続いた